ワインの基礎知識
葡萄酒とも呼ばれるワイン(wine)は、葡萄(ブドウ)の果汁を発酵させたアルコール飲料としてヨーロッパを中心に世界中で愛飲されています。何しろワインは最も歴史の古い酒のひとつであり、製造技術が進化して現在のものに近くなったのはローマ時代だったそうです。
ワインの種類といえば皆さんもご存知の通り白ワイン、赤ワイン、ロゼという3種類がありますが、白ワインはほぼ無色に近い色味から黄色味をうっすら帯びたワインとなり、透き通った赤や濃い紫、赤褐色のワインが赤ワインとなっています。
基本的に赤ワインは白ワインよりも多くタンニンを含んでいるために渋みを感じ、赤ブドウや黒ブドウを原料として丸ごとその果実をアルコール発酵させて作るのが特徴です。
ワインはアルコール飲料として楽しむのはもちろんですが、表題となっているワインで煮込むお料理も、フランスでは欠かすことのできない代表的な料理方法であり、多くの人に愛されています。
このように料理にワインを煮込んで使うのには理由があります。まずはワインのアルコール分で肉類を柔らかくする効果ですが、特にフランス料理の伝統で赤ワインやビネガー(ワイン酢)を多用するのはポリフェノールが多く含まれているからで、その抗酸化力で料理を劣化させにくくする保存的な役割があったとされています。
ポリフェノールという成分が有名になったのは、フランス人が動物性脂肪やチーズなどの脂肪分を多く摂取している生活習慣が背景にあったからで、それでもフランス人の心臓病、脳梗塞、動脈硬化による死亡確率が低いのは、実はワインの存在があったからと考えられているのです。
又、胃液の分泌を促進して肉類の消化を良くする働きもあり、更にはうまみ成分のアミノ酸が含まれているので、料理の味を美味しくする効果もあるということで、この料理方法は注目に値すると考えられます。